ニュージーランドってどんな国?
ニュージーランドは北島、南島の2つの主要な島と周辺の小さな島々で構成される島国で、面積は英国、日本とほぼ同じです。
ニュージーランドを代表する美しい地形には、広大な山脈、蒸気の上がる火山、どこまでも続く海岸線、内陸深くまで入り込むフィヨルドや緑深い原生林が挙げられます。
日本と大きさや形が似ているニュージーランドは、人口400万人と世界で最も人口密度の低い国のひとつです。静かにリラックスするには最高の環境にある国でもあり、また、スリルを求める人々や冒険家にもたまらない魅力を持った国です。
<ニュージーランドってどんな国?> | <ニュージーランド基本情報> |
世界で最も若い国ニュージーランド
ニュージーランドの歴史は約1000年前、南太平洋のポリネシアからマオリがカヌーでこの地に渡って来たことに始まります。
その後、1642年ニュージーランドに始めてやってきた西欧人はオランダ人航海者のエイベル・J・タズマンでした。現在のエイベルタズマンナショナルパークに碇を下したものの、マオリとの交信に失敗。ラッパを吹いて驚かせてしまったばっかりに、マオリから攻撃を受け上陸を断念、ニュージーランドの地を踏むことはありませんでした。
その約100年後の1769年にイギリス人のジェームス・クックが訪れます。現在のマルボロサウンド、シップコーブに碇を下し、上陸に成功。それをきっかけに18世紀末頃からヨーロッパ人が移り住むようになりました。
1840年にイギリス政府とマオリの各部族の酋長たちとの間でワイタンギ条約が締結され、ニュージーランドは正式にイギリス領に。その後1907年にイギリス連邦内の自治領となって事実的に独立を果たしました。
ニュージーランドでは、どの都市や町にもそのエリア独自の雰囲気に触れることができます。
マオリ文化の色濃いロトルアがある一方、「イギリス以外で最もイギリスらしい街」と言われるように、英国の影響を強く受けたクライストチャーチ。スコットランド移民によって開発されたダニーデンでは重厚なスコティッシュ建築がたくさん保存されています。
リアルニュージーランドのオフィスのあるネルソン郊外は、ドイツ人入植者が多かったことで有名。ニュージーランド最古のパブがあることでも知られているんです。さすがドイツ人!なにはなくとも、ビールなんですね。
このように若い国ながらも、各地の開発には異なる歴史があり、それを振り返る史跡や雰囲気が息づいていることがニュージーランドの魅力です。
先住民族マオリ
ニュージーランドに最初に入植した先住民族がマオリです。先祖の故郷といわれるハワイキから、ワカ ホウルア(航海用のカヌー)に乗ってはるばるやって来たのが、約1000年前。
18世紀の半ば以降白人が入植するようになってから、この国には白人とマオリの様々な葛藤がありまた。しかし、最終的にはマオリは白人文化を受け入れ、現在に至ります。
現在、マオリの人口は国民の約14%。彼らの言語と文化は、ニュージーランド人の生活に密接に関わっています。
ニュージーランドを旅していると、英語らしくない地名がよく出てきます。それは、マオリの地名をそのまま正式な地名としている場所が多いから。公用語も英語とマオリ語となっています。国歌斉唱も必ずマオリ語と英語の両方で行われます。
誇り高く、しかし他者も受け入れた歴史を持つそのおおらかさの両面が、マオリ文化を守っている大きな力なんです。
豊かで多様なマオリ文化
マオリの文化は、伝統的なものから現代的なものまで、豊かで多様なことで知られています。
マオリの人々の根幹にあるのは、
「自然と共に生きる」
「先祖に守られ、先祖と共に生きる」
という精神。字を持たなかった彼らは、その教えや民族の歴史などを伝説や歌(ワイアタ)、踊り(ハカ)、彫刻、入れ墨(モコ)などによって、次世代へと伝承しました。
また植物の性質を知りつくし、衣食住のあるあらゆることに植物を活用する知恵や知識、技術も代々継承させられています。
ボーンカービングやジェイド(ヒスイ)の彫刻を実際に作ったり、オールブラックスで有名なハカを習うアクティビティーもあり、ニュージーランド各地でマオリの文化に触れることができます。
ラグビー - オールブラックスが世界最強な理由
ニュージーランドといえば言わずもがなのラグビー大国。
そしてやはりその象徴は、ニュージーランドのラグビーナショナルチームである、オールブラックス !!2011年のワールドカップで優勝し、名実ともに世界最強のラグビーチームです。
試合前にオールブラックスが踊るHAKAはあまりにも有名。Ka Mateが一番有名ですが、実はAllBlacksのハカは数種類あり、もちろんオールブラックスの選手はハカの練習もしています!
あの圧倒的な威圧感、迫力は母国の象徴・マオリ文化の誇りでもあるんです。
「オールブラックスになるんだ!で、そのあとはZoo Keeper(動物園の飼育員)になるの!!」
可愛すぎます。
オールブラックスは子供たちのヒーローであり、青少年のローモデル、そして国民みんなの代表=「Our boys」なのです。
オールブラックスだけでなく、地域代表のリーグ戦ITM Cupや、南ア・NZ・豪州3カ国のプロチームが競うSuper Rgbyも熱狂的な人気です。 試合の日にパブに繰り出せば、KIWIのラグビー文化を垣間見ることができます!
ニュージーランドの食事はおいしい??
ニュージーランドの料理といえば、ラム、ポーク、鹿肉、サーモン、クレイフィッシュ(イセエビ)、カキ、パウア(アワビ)、マッスル(ムール貝)、ホタテ、クマラ(さつまいも)、キーウィフルーツ、など、ニュージーランド特産・ローカルの食材を使った料理です。レストランに行けばこれらの食材を旬に合わせ、一番おいしい食べ方で提供してくれます。
旅の楽しみの一つ、その国のオリジナルスイーツも外せません。焼いたメレンゲに生クリームをたくさんのせ、フルーツやベリー類で飾ったパブロバは国民的なデザートです。またカフェに行けば必ずあるチョコレートやキャラメル等のスライスや、濃厚な甘さのファッジもオススメ。
そして忘れてはいけないのが、フィッシュアンドチップス。週に一度は食べるというKIWIのソウルフード、といっても過言ではありません。 単なる揚げ物と侮るなかれ、お店によって味も揚げ方もそれぞれ。KIWIに言わせればかならず各自のお気に入りのお店を持っています。 お気に入りの一軒を見つけてみては?
また、移民の国であるニュージーランドは、和食・中華をはじめとしたアジア料理、メキシカン等のエスニック、そして日本ではなじみの薄いトルコ料理等のや中東系など、各国料理も幅広く揃っています。特にアジア系レストランの数は全国で900軒以上にもなります。
世界中が注目するニュージーランド・ワイン
最近その品質の高さにより、世界中から注目されているのがニュージーランドワイン。滞在中は、ぜひニュージーランドワインを試してみましょう。白ワインでは、シャルドネ種とソーヴィニヨン・ブラン種が有名。また、ピノノワールを始めとした赤ワインの評価も急速に高まっています。
南島では、ニュージーランド最大のワイン生産地であるマルボロ地方を筆頭に、ネルソン、クライストチャーチ近郊のワイパラ、そして上質なピノノワールを作り出すことで知られる、クイーンズタウン近郊のセントラルオタゴ などがあげられます。
各産地ではヴィンヤード(ワイン用の葡萄畑)が並び、その景色だけのためにワイナリーを訪れても、十分に楽しむことができます。 ワイナリーやセラーでは試飲を楽しんだり、レストランやカフェが併設しているところもありワイナリーのオリジナルワインとお料理を楽しむことができます。
ワイナリーツアーも各地で行われているので、移動手段がなかったり、どのワイナリーに行ったらいいかわからない・・・、という初心者の方でも十分楽しむことができます。
14の国立公園 - 自然保護の先進国
ニュージーランドには14の国立公園があり、それぞれに異なる自然の姿が楽しめます。
上記3つの国立公園はすべて世界遺産に登録されています。
これらの国立公園は環境保護が行き届いており、ニュージーランド固有の希少な植物や動物も生息しています。個人で訪れることはもちろん、さまざまなツアーが催行されているので、気軽に観光することができます。
自然をありのままの姿を、等身大で見せてくれる、それがニュージーランドです。
なんでキウィは飛べなくなった? - 鳥の楽園
ニュージーランドの朝。鳥の声で目が覚めることがすごく多いんです。
まるで「スピーカーから流している」様な鳥のさえずりが大音量で聞こえてきます。もちろん、スピーカーな訳はなく、本当の鳥のさえずりなんです。
そう思ってしまうのはあまりにも奇麗で・種類が多くて・澄んだ声で鳴くから。
長年南海の孤島だったニュージーランドは、人間が訪れるまで元来コウモリとクジラのほかに哺乳類の存在しない鳥の楽園でした。ニュージーランド人の愛称としても親しまれているKIWI(キウィ)や、タカヘは羽が退化した飛べない鳥。天敵がいないのでは飛ぶ必要がなかったんですね。
そういった環境で独自の進化を遂げたニュージーランドだからこそ、いまでも多種多様な鳥類が生息し、この国固有の珍しい鳥も多数見ることができるんです。